国東観光バスのレトロ車両が人気 85万キロ走行で現役、県外から見学ツアーも

マニアの間で話題となっているバス。角形4灯のヘッドライトなどが特徴=国東市国東町の国東観光バス国東営業所

 【国東】国東観光バス国東営業所(国東市国東町鶴川)に所属する1台の大型バスがマニアの人気を集めている。初年度登録から30年以上が経過したものの、現役の予備車で路線バスが車検や故障した際などに使われる。角張った外観などが交流サイト(SNS)で話題になり、県外から見学ツアーが組まれるなど愛好者の来訪が続いている。
 車種は1992年式のいすゞ製U―LR332J型で、長さ約9メートル、幅約2・3メートル、高さ約3メートル、重さ約6・8トン。
 ヘッドライトに角形4灯、テールライトは丸形を採用。行き先を示す方向幕はフィルム回転式で、運転席の機器で操作する。降車ボタンには風船を持った女の子が描かれ、懐かしさを感じさせる。
 親会社の大分交通(大分市)から約10年前に払い下げを受けた。メーターの走行距離は約85万キロに達し、地球を20周以上した計算になる。エンジンなどの調子は良好だ。
 営業所には時折、カメラを持った見物客が訪れるという。「以前はどこにあった車両ですか」などと職員に聞いたり、窓枠やバックランプの形状について質問したりする人もいる。
 昨夏には福岡県発のツアーが企画され、参加したマニアや家族連れら約20人がレトロ感のある車内の雰囲気などを楽しんだ。
 整備を担当する同営業所の武野信也さん(37)は「公道を走る機会が少なく、走行する姿を見ることができた人は幸運だと感じられるのではないか。貴重な車両なので、大切にしたい」と話した。

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