【高校受験学習アドバイス】勉強は本人の自主性に任せて

 学習アドバイスのコーナーはQ&A方式でお届けしています。高校受験生向けは、能開センター大分本部(大分市)の三ツ股新吾講師が担当。受験生や保護者の質問に答えます。

 Q.勉強をしている姿を見かけないと、「勉強しなさい」と口うるさく言ってしまいます。本人の自主性に任せていいのでしょうか?

■中学生は自分で考え、自立していく時期

 A.本人の自主性に任せるべきだと思います。中学生は、反抗期や思春期と言われる「難しい年頃」ですから、親が口を出して関係が悪化することもあります。小学生が学習のやり方などを学ぶ時期だとすれば、中学生は3年間かけて自分で考え、自立していく時期です。自主的に予習や復習、テスト勉強などを計画して進める練習をしましょう。失敗してもいいので、自主性に任せることも必要です。
 どんな声かけをしたら良いのかは、シチュエーションや日頃のコミュニケーションによって変わってきます。何か別のことをしながら子どもの顔を見ることなく声だけかけていたり、一方的に声をかけたりしても子どもには届きません。
 まず、お互いが向き合って会話をする環境を整えましょう。そして、子どもが勉強しているときには家族が協力してテレビを消すなどして、静かに勉強ができる環境を整えてください。
 親子が互いにストレスを感じることなく会話するためには、日頃からコミュニケーションを取ることが大切です。子ども目線に立って、何に興味があるのか知ることも役に立ちます。子どもと会話するための情報を仕入れましょう。テレビを一緒に見たり、ゲームをしたりして話題にする。そうすれば子どもは心を開き、会話もスムーズになると思います。
 反抗期を迎えてからいきなり距離を詰めようとするのは難しいです。仲の良い親子は親子共通の話題で盛り上がったり、会話の糸口にしたりということが自然にできています。

 Q.好成績を取る生徒の勉強法に特徴はありますか? 

■「聞くときは聞く」が身に付いてこそ好成績

 A.好成績を取る生徒はは「聞く時は聞く」ことが身に付いています。話を聞くべき時は板書をしたりせず顔を上げて聞くことに集中していて、それが理解力につながっているようです。
 教科によっては試験前勉強に授業のノートが役立ちます。ただ、黒板に書いてあることを丸写しするのは意味がありません。教科書と重複している内容もあると思います。生徒に「なぜノートをとるのか」と聞くと、「復習するときに見直すため」という答えが多いです。しかし、本当に見ているかと聞くと、「あまり見ていない」と答える生徒が多いです。
 では、試験勉強で役立つノートとはどんなノートでしょうか。実社会で仕事を教わるときに大事だと思ったことをメモすることと同じ要領です。自分が大事だと思ったことや必要なことだけをメモした「自分のノート」です。自分が後で見たときに、解き方のポイントや間違えやすいところなどが分かりやすいノートを作りましょう。
 教えるスピードの速い先生の授業の場合、「先生の説明を聞くことと板書を写すことを同時にするのは難しい。内容を理解できていないので、授業について行けない」と困っている生徒がいます。聞きながら書くのは難しいため、複数の色ペンを使って書き分けたり、全部書き写したりする必要はありません。
 他にも、仕事にも通じることですが、「段取り」が大切です。「この30分で何ができるか」「ご飯までの時間でこれをやろう」といったタスク管理もとても効率の良い勉強法です。
 好成績を取る生徒だからといって、何時間も続けて勉強しているわけではありません。例えば「テレビを見ていても、コマーシャルの間に1問解く」といったように、5~10分の隙間時間を有効活用しています。短時間で集中して学習することで疲労感を軽減することもできます。好成績の生徒の行動を見ていると、「効率良く、要領良く」勉強していることが分かります。
 「これならできそう」というやり方を試し、自分に合った勉強法を確立させましょう。

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