津久見市保戸島、きょうから低速電動小型バス実証運行 交通手段としての可能性や課題検証

保戸島に導入されたグリーンスローモビリティ=津久見市保戸島

 【津久見】津久見市は12日から、同市保戸島で低速電動小型バス「グリーンスローモビリティ」の実証運行を始める。8月9日まで島民や観光客に利用してもらい、将来的な交通手段としての可能性や課題を検証する。
 交通エコロジー・モビリティ財団(東京都)が実施する「離島におけるグリーンスローモビリティの活用に向けた試走・実証調査企画」への応募が採択され、車両の貸与を受けた。市内での検証は初めて。
 バスは時速20キロ未満で公道を走行でき、同島では7人乗りを使用する。高齢者が多くを占める島民の移動手段を確保するほか、二酸化炭素排出量の削減にもつなげる狙い。
 航路待合所発着で、小・中学校行きとながばえ地区行きがある。定時はそれぞれ1日往復7便、月~水と金曜に運行する。空席状況により、停留所以外でも乗降車が可能。観光で移動を希望する場合は、予約制となる。運賃無料。
 10日、島内で安全講習会があり、島民や市職員が参加。車両の取り扱いや運転する際の注意点について講師から説明を受けた。
 メインドライバーを務める高瀬清彦区長会長(70)は「快適な乗り心地で、試乗した島民にも好評。荷物が多い人や自転車に乗れないお年寄りが、診療所などに出向く時に便利がいい」と期待する。
 市は期間中、利用者にアンケートの協力を依頼し、運行のメリットやデメリットを調査する方針。市経営政策課の若林明加主事(27)は「ぜひ多くの島民や観光客に利用してもらい、課題を把握して本格運行の可能性を探っていけたら」と話している。

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