大分市の保護猫観察カフェ、店内に障害者アートの展示スペース 月替わりで発表の場を提供

姫野暁さんが描いたネコやチーターなど7点を展示=大分市希望が丘のかぎのしっぽ

 【大分】大分市希望が丘の保護猫観察カフェ「かぎのしっぽ」が、店内に障害のあるアーティストのための展示スペースを設け、月替わりで発表の場を提供している。
 カフェは障害者の就労継続支援施設などを運営する大分市のCFC(首藤和彦代表)が2021年にオープン。保護猫が遊んだり眠ったりする姿をガラス越しに眺めながら、お茶や食事を楽しむことができる。施設の利用者が猫の世話や譲渡会の手伝い、厨房(ちゅうぼう)の作業に取り組むことで障害者雇用と動物愛護につなげている。
 15日までは別府市の姫野暁さん(33)の「ネコ科のいきものたち」展を開催している。自閉症の姫野さんは同市の施設で働きながら、制作に打ち込んでおり、割り箸をペン代わりにして猫やヒョウ、ライオンなどを描いたモノクロ作品7点を展示。ユーモラスで躍動感あふれる絵が愛猫家らを魅了している。
 展示を担当する同社の精神保健福祉士・社会福祉士の田福明義さん(53)は、県内の支援学校やおおいた障がい者芸術文化支援センターを通じ、出品を呼びかける。田福さんは「カフェという空間で多くの人に作品を見てもらい、障害の垣根をなくせたら」と話している。
 火、水曜日は定休。問い合わせはかぎのしっぽ(097-579-6234)まで。

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