【高校受験学習アドバイス】大事なのは量や時間でなく「中身」

 学習アドバイスのコーナーはQ&A方式でお届けしています。高校受験生向けは、能開センター大分本部(大分市)の三ツ股新吾講師が担当。受験生や保護者の質問に答えます。

Q・勉強のやり方のポイントを教えてください。平日と休日では、どんな違いがありますか。
A・勉強時間について保護者や生徒に尋ねると、「平日2時間、休日4時間」「学年+1時間」という話をよく聞きます。多くの中学生にとって、勉強は高校に行くための手段ではないでしょうか。何より大事なのは、学力が付く、知識が身に付くという「中身」です。
 2時間かけているように見えて、実質30分の内容しかやっていなかったということもよくあります。勉強の量や時間ばかり意識する必要はありません。
 一番良いのは「適切な内容を適切な量こなすこと」です。中学生には学校から「毎日ノート」「自学ノート」といった自主学習ノートが配られています。

■平日は復習を兼ねて宿題に取り組む

 このノート2ページ分が平日の宿題という場合は、その日の授業で進んだ分の教科書の問題を解く。各教科を合わせると、それなりに時間がかかります。部活動で平日にあまり勉強時間が取れない人は、その日の復習を兼ねて宿題に取り組んでみてはどうでしょうか。
 週末は、その週の復習を重ねて理解を深めるのがいいと思います。学校から配布されている副教材の問題集を活用しましょう。
 テスト前の宿題として、この問題集を提示されることが多いです。出題範囲に沿って20~30ページ分の問題を解き、提出することになります。教科書に沿った内容なので、毎週末、その週に授業で進んだ分を解いておけば、宿題が出る頃には終わっています。
 習ったことを随時復習するサイクルができれば、テスト勉強では間違った箇所や、つまずいたところなどを解き直すことに重点的に時間をかけることができます。テスト前だからといって極端に勉強時間を増やさなくても、無理なく勉強できるわけです。

Q・長期休暇中は勉強スケジュールをどう立てたらいいですか。
A・保護者が日中、仕事に出ていて、家で子どもだけという状況だと「ゲームばかりでだらだら過ごすのでは?」と心配する家庭が多いと思います。長期休暇は生活リズムが崩れがちです。できるだけ普段のタイムスケジュールを維持するように心がけましょう。
 夜寝るのがいつもより遅くなったり、家族が家を出る時までに起きられなかったりすると、生活リズムは修正しにくいものです。いつもの起床時間か、遅くともその30分~1時間後には起きるようにして、家族と顔を合わせるようにしましょう。
 保護者は朝、家を出るまでに「今日の勉強は何をする予定なの?」という声かけをしてみてください。家に帰ったら、それが終わっているか聞く。

■朝の5分間、勉強の計画を話そう

 今日やる勉強の内容を子どもに決めさせることがポイントです。中身のチェックよりも、自分で決めたことを済ませたかを確認すればいいと思います。朝の5分間、子どもと勉強の計画を話すことを習慣にするだけでずいぶん変わると思います。
 宿題は余裕のあるスケジュールで取り組みましょう。体調不良で何日かできないなど、ずれが生じると「取り戻さなくてはいけない」と余計な焦りを生み、中身が雑になってしまうことがあります。取り戻せないまま進んでしまうと、達成感や、やる気もなくなってしまいます。
 夏休みは大体、4~5週間なので、宿題の総量を5等分する。週ごとの分量を決めて取り組むのがお勧めです。
 せっかくの長期休暇ですから、友達と遊んだり、いろんな経験をしたりすることも大事です。
 午前中は部活をする生徒も多いと思います。勉強に限らず、身の回りの生活全般で「自分で決めたことはやる」というメリハリを意識できるようになればいいですね。

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