1月16日に実施された私立高校の奨学生選抜試験(特奨試験)の結果が返ってくる時期だ。高校を受験する中学3年生の多くが受ける試験。第1志望を県立高校に据える生徒にとっては▽受験の練習をする▽開示された得点から、今年の受験生の中での自分の成績の位置を把握する―という位置づけになる。得点が開示されたら平均点との開きがどれくらいあるかを把握し、自分の位置をつかんでほしい。今後の学習の方向性や仕方を決める材料になる。県立高校の出願先を迷っている生徒にとっては最後の判断材料となる。
もし思うように得点が取れていない場合、特奨試験までの成績の推移を振り返ってみよう。入試の時だけ得点が取れなかったのか、それともずっと得点が上がらないままだったのか。前者であれば「私立高入試で得点できなかったから県立高校も難しい」と考える必要はない。私立高と県立高の入試は出題形式が異なる。各教科の単元ごとにできなかったところを振り返ってやり残していることを洗い出し、県立高1次入試までに取り組むとよい。
気持ちがぶれないということも大切だ。一度うまくいかなかったくらいで「もうだめだ」と思わなくてもよい。これまで続けてきた学習スタイルを変える必要もない。軌道修正するのは取り組む勉強の中身だ。各教科の単元ごとに苦手なところ、曖昧なところをあぶり出し、つぶしていこう。
私立高入試で順調に得点していても手を緩めてはいけない。特に英単語の暗記や理科・社会の重要語句の確認、長文読解などは学習を継続することで力が付いていくもの。油断せず、これまで通り続けていこう。
私立高入試は多くの受験生にとって人生で初めての入試だったはずだ。入試当日を振り返り、勉強以外の部分で、1日の過ごし方の反省点を探してほしい。時間の使い方、服装、昼食、持ち物―。3月に控える県立高1次入試に向けて、工夫する余地がないか、足りなかったことはないか考えてみよう。実際に入試会場に身を置かなければ気づかないことがある。今回の気づきを本番に生かしてほしい。
入試が始まり、焦りや不安を感じている生徒もいるだろう。悩んだまま一人で勉強し続けても良い結果に結びつきにくい。うまくいかない時は先生を頼り、今から何をすればよいのか相談してほしい。