【ヒューストン共同】サッカーのワールドカップ(W杯)北中米3カ国大会第4日の14日、ナチス・ドイツの迫害から逃れたユダヤ人を救った在リトアニア日本領事館の外交官、杉原千畝の「命のビザ」に縁のある4チーム、日本とオランダ、ドイツとキュラソーが、くしくも大会初戦で顔を合わせた。
W杯の出場チームで史上最少人口・最小面積のキュラソー。その存在なしに「命のビザ」は成立しなかった。前提となったのが「キュラソー・ビザ」と呼ばれる査証だ。
杉原に関する著作のある北出明さんによれば「いわゆる“フェイクビザ”だった。キュラソーは便宜的に使われた」という。杉原が発給できたのは日本の通過ビザ。最終渡航先の入国許可を得ていることが必須だった。
切迫するユダヤ人の求めに応じたのが、杉原と同じくリトアニアにいたオランダ領事ヤン・ズワルテンダイク。ビザなしで渡航できるカリブ海のオランダ領キュラソーを目的地として旅券に記した。ビザを手にした難民は、シベリア鉄道でウラジオストクへ。そこから敦賀を経て、神戸などに向かったとされる。