グリーンランド選手、分断に怒り

グリーンランド出身のバイアスロン選手ウカレクアストリ・スレテマーク=2025年12月、オーストリア(ゲッティ=共同)

 「トランプ米大統領はどれだけのお金を使っても、自然豊かで美しいグリーンランドを米国のものにはできない」。ミラノ五輪の開幕直前、武力行使もちらつかせデンマーク領グリーンランドの領有に意欲を示したトランプ氏。バイアスロン女子にデンマーク代表として出場するスレテマーク(24)は故郷の人々を分断しようとする動きに怒りをにじませる。

 グリーンランドでは人間と動物、大自然が深く結びつき、皆が常に助け合う。「米国人になりたくない最大の理由がこれだ」。金や資本主義を最重要視するトランプ氏とは価値観が全く異なるとスレテマークは取材に語る。「グリーンランドを買えるほどのお金は存在しない」

 母はグリーンランドのバイアスロン連盟創設者で、父は2010年のバンクーバー五輪に出場した。

 政治的な動きに惑わされず練習や競技に集中したいという思いもある。怒りは収まらないが、ニュースからは距離を置くようにした。

 「今回の五輪は特別な意味を持つ。グリーンランドのために出場し、デンマーク代表としてレースに臨むことがメッセージになる」(共同)

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