「ろう者に開かれた日本へ」

手話を使い取材に応じる、聴覚障害者の国際スポーツ大会「デフリンピック」を主催する国際ろう者スポーツ委員会(ICSD)のアダム・コーサ会長=ブダペスト(共同)

 聴覚障害者の国際スポーツ大会「デフリンピック」を主催する国際ろう者スポーツ委員会(ICSD)のアダム・コーサ会長(50)が共同通信と単独会見し、11月開催の初の東京デフリンピックを契機に「日本がろう者に開かれた社会になることを切に願う。前向きな変化が起きると確信している」と述べた。大会開幕まで15日で1カ月。自身もろう者のコーサ氏が活動拠点を置くハンガリー首都ブダペストで手話を使い訴えた。

 6月に日本で成立した「手話施策推進法」を普及に向けた「非常に重要な第一歩だ」と評価した。一方で日本ではかつて多くのろう学校で手話が禁じられ、相手の口の動きで会話を理解する「口話法」が奨励されたことを念頭に、さらなる法整備や環境改善が必要だとも指摘。「最終的な目標は、日本のろう者が日々の生活で手話を気兼ねなく使えるようになることだ」と強調した。

 各国それぞれ多種多様なものが存在する手話は「独立した言語だ」とした上で、デフリンピックはその地域で手話を広める最良の手段の一つだと主張した。(ブダペスト共同)

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