日中関係正常化の道筋示せず

記者会見する中国外務省の郭嘉昆副報道局長=6日、北京(共同)

 高市早苗首相が、台湾有事を巡り、集団的自衛権の行使を可能とする「存立危機事態になり得る」と答弁してから7日で1年。内政干渉と受け止めた中国は猛反発し、撤回を要求。日本への渡航自粛や重要鉱物の輸出規制強化に発展し、日本経済は打撃を被った。首相は6日、今後の対中外交について「国益を守るための対話を進め、安定的な関係を構築する」と記者団に述べた。ただ政府間対話はないまま膠着し、関係正常化の道筋を示せずにいる。

 首相は11月中旬に中国で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席する予定で、習近平国家主席との会談は困難との見方が大勢だ。互いに譲らず、対立がさらに長期化する公算が大きい。

 木原稔官房長官は記者会見で答弁を撤回するかどうか問われ、言及しなかった。台湾問題に関して「一つの中国」を唱える中国の立場を十分理解し、尊重すると表明した1972年の日中共同声明の通り「何ら変更はない」と強調した。

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