政令市の大阪市を特別区に再編する「大阪都構想」の制度案を作る大阪府市の法定協議会が5日、開かれた。大阪府市の試算で、4特別区に移行した後の10年間の毎年度の財政収支が、少なくとも約500億円の黒字になるとの見通しが示された。2030年に開業予定のカジノを含む統合型リゾート(IR)の事業者から見込まれる納付金が後押しした。
特別区設置日を31年1月と仮定し、国が進める官民投資を前提とした成長率を基に収支を試算。IR事業者の納付金は年間500億円と仮置きし、4特別区の合計で毎年度492億~818億円の黒字を見込んだ。法定協の委員からは市が存続する場合の収支も試算して検討すべきだとの意見があり、継続協議となった。
未開業のIR頼みの試算との批判も予想される。日本維新の会の吉村洋文代表(大阪府知事)は法定協後、記者団に「IRに依存しているわけでは全然ない」と反論した。
これまでの法定協では、移行に伴う初期費用は前回2020年の住民投票時の241億円から2・6倍の624億円に上るとの試算が出ていた。