送金権限を不正取得、痕跡も消す

バイナンスのロゴとハッカーのコードのイメージ(ロイター=共同)

 【ニューヨーク共同】暗号資産(仮想通貨)取引所大手バイナンスのリチャード・テン共同最高経営責任者(CEO)は30日、不正アクセスを受けて巨額の暗号資産が盗まれた事件を巡り、調査で把握した攻撃手口の概要を公表した。複数人が関与し、システム上で暗号資産を送金する権限を不正に取得。攻撃しながら痕跡を消す仕組みも使い「追跡が難しい」と指摘した。

 テン氏が同日、X(旧ツイッター)で最新の状況を説明する動画を公開した。当初は技術者のパソコンが不正アクセスを受け、社内システムに侵入する踏み台に使われたとみていたが、追加調査でほかにも侵入箇所を見つけた。送金権限はバイナンスの通常の承認手続きを経ずに取得された。

 テン氏は「複雑な攻撃だった」と述べた。盗まれた資産の回収と攻撃者の特定に向け、捜査当局などと連携しているとした。事件の影響額は、バイナンスの推計で約63億ドル(約1兆円)。一部の暗号資産は既に移動できないように凍結している。盗難による全ての損失を補填するため、自社資金を確保したと説明した。

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