クマの餌となるブナ科の木の実などの結実状況について、環境省は30日までに、各自治体の調査をまとめた速報値を公表した。今秋は近畿、中国地方の多くで凶作となっており、人里への出没に注意が必要。笹川博義環境相は「自治体が公表する調査結果や出没情報をこまめに確認してほしい」と述べた。
環境省によると、29日現在で実りの調査をしたのは24道府県。ブナ、ミズナラ、コナラなどの堅果類の状況をまとめた。不作や凶作が見込まれる北海道、栃木、群馬、滋賀、京都、兵庫、奈良、鳥取、山口では、住民に注意を呼びかけているという。
堅果類の種類ごとでは、ミズナラは北海道や栃木、近畿、中国地方などで、コナラは近畿中心、ブナは奈良、岡山で実りが悪いという。
環境省によると、堅果類は秋のクマの重要な栄養源で、実り状況は出没件数に大きく左右する。凶作の際は大量出没に備える必要があり、自治体へ緊急会議の開催や住民への周知を求めた。
また実りが良い場所でも、人里に柿の木などの誘引物がある場合は出没につながると、呼びかけた。