2013年に「餃子の王将」を展開する王将フードサービス社長だった大東隆行さん=当時(72)=が射殺された事件で、京都地検は29日、殺人と銃刀法違反の罪に問われた特定危険指定暴力団工藤会系組幹部田中幸雄被告(60)を無罪とした京都地裁判決を不服とし、大阪高裁に控訴した。求刑は無期懲役だった。京都地裁が明らかにした。
16日の判決は、現場付近に残された吸い殻は被告が喫煙した物だと認めたが、真犯人が捜査をかく乱するために持ち込んだり、被告が下見などを命じられて現場に行った際に残されたりした可能性を否定できないと指摘。「被告が実行犯であることについて合理的な疑いを差し挟む余地がある」と判断した。
吸い殻の他、銃の発射で生じる成分「射撃残渣」が検出された盗難バイクや社長宅近くの防犯カメラ映像といった状況証拠の評価が争点だったが、判決はいずれも被告が実行犯であることの「推認力」がないか、弱いとした。