2027年度の介護報酬改定や制度見直しの議論が年末に向け本格化する。介護職員の給与アップや事業者の経営安定化を支援するため、政府が報酬をどの程度引き上げるかが焦点。40歳以上の人が支払う介護保険料を抑制するため、原則1割としているサービス利用時の自己負担が2割となる人の対象拡大も検討する。ただ過度な負担増を懸念する声もあり、調整は難航しそうだ。
事業者の収入となる介護報酬は原則3年に1度改定する。国が価格を決めるため、独自に値上げすることはできない。物価や光熱水費の高騰が経営を圧迫しており、介護団体の調査では今年6月の単月収支が赤字だった事業所は56%に上った。低賃金などを要因とする担い手不足も課題だ。
近年の報酬改定では24年度に1・59%引き上げ、26年度にも臨時改定しプラス2・03%とした。事業者側は職員の処遇改善や経営基盤強化が不可欠だとして、これまで以上の大幅な引き上げが必要だと主張する。