人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った心筋細胞シート「リハート」を初めて重い心臓病の患者に移植した大阪けいさつ病院(大阪市)の医師らが21日、同病院で記者会見を開いた。術後の経過は良好で、22日に退院する予定。
手術を受けた神奈川県の50代女性も出席し「術後1週間くらいたつと呼吸が深くできるようになった。今までと違う」と語った。今後の生活について「犬の散歩に行きたい。思いっきり走りたい。趣味を楽しみたい」と期待を込めた。同病院によると、症状は数カ月かけて徐々に改善していく見通し。
女性は2022年に急性心筋梗塞を発症。カテーテル治療や投薬を続けたが、心臓の機能の低下が続いていた。手術は今年9月29日午前に実施され、約50分間で終了。手術を手がけた同病院の澤芳樹総長は「中規模の民間病院で実施したことが大きな意義。より多くの患者が新たな治療を受けられるようになってほしい」と述べた。
リハートは、大阪大発のベンチャー「クオリプス」が開発。心臓に血液が届きにくくなる虚血性心筋症による重症心不全の治療に使う。