体外受精や人工授精などの不妊治療で生まれた子どもは、全身の血管に炎症が起きる「川崎病」に5歳までになるリスクが自然妊娠で生まれた子どもより高いとの研究結果を、大阪母子医療センターと大阪大のチームが20日までに国際学術誌に発表した。環境省の事業で集めた子ども約10万人のデータを分析した。
不妊治療が川崎病の発症にどう影響するのかは不明。子宮内膜症など不妊の原因となった母親の病気が関与すると言える根拠はなく、チームは、不妊治療で使う薬や手技が子どもの免疫に影響した可能性を指摘する。
チームは、環境省の「子どもの健康と環境に関する全国調査」のデータを使い、妊娠した方法と5歳までに川崎病と診断されたかどうかを、母親の年齢や子どもの性別などの影響が出ないように分析。その結果、不妊治療で生まれた子どもの川崎病のリスクは、自然妊娠の1・42倍だった。
同センターの馬場幸子室長は「川崎病の治療法は確立されている。不妊治療を受けた人は過度に不安にならず、子どもに発熱や発疹があれば病院で診てもらってほしい」と話す。