宇宙航空研究開発機構(JAXA)は20日午前4時41分3秒、火星衛星探査計画「MMX」の探査機を搭載したH3ロケット10号機を、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げた。約70分後に探査機を予定の軌道に投入し打ち上げは成功した。MMXは日本主導の国際共同探査で、火星の衛星フォボスから砂などの試料を採取し、2031年7月に地球に帰還予定。成功すれば世界初の火星圏からのサンプルリターン(試料持ち帰り)となる。
別の惑星に向けた軌道への打ち上げはH3としては初めて。夜明け前の暗い空をオレンジ色の炎で照らしながら、ごう音とともに飛び立った。
探査機の打ち上げ時の重さは4480キロと、日本の探査機で最も重い。高さ約5・3メートルで太陽光パネルを広げた際の幅は約9メートルになる。往路、探査、復路を担う三つのモジュールからなる。総開発費は約553億円。
計画では、27年8月に火星圏へ到着し、フォボスに着陸して砂などを採取。もう一つの火星の衛星ダイモスを観測するなどした後、地球へ戻り、試料が入ったカプセルを投下する。