日本は金融緩和と財政出動を志向する「リフレ政策」から脱したと、政府要人が相次いで主張している。リフレ政策が円安につながっているとみる米国の懸念を拭いたい思惑がある。金融市場は政府の言い分に懐疑的で、年末にかけての2027年度予算編成に注目している。
高市早苗首相は8日の国会答弁で「リフレ政策が必要な局面ではない」と言い切り「日銀の自主性を最大限尊重する」と説明。片山さつき財務相は9月29日に「首相はリフレ論者ではない」と強調した。
リフレ政策は、物価が持続的に下落するデフレからの脱却を目指した第2次安倍政権のアベノミクスが典型だ。城内実経済財政担当相は9月25日、物価と金利が上昇する現状を踏まえると「アベノミクス的な意味でのリフレ政策の局面は終わった」と述べた。
一方、市場では広義のリフレ政策が今も続いているとの見方が多い。日銀の利上げペースは欧米に比べ遅く、政府の財政運営も拡張的な姿勢が目立つからだ。これが円安や長期金利上昇の一因となっている。