興奮したクマが車をめがけて突進―。福島市は今年6月に市内で4人を襲ってけがをさせたクマに対して工場内で実施した緊急銃猟の様子を記録した映像を共同通信の情報公開請求に開示した。屋内には可燃物があり、猟銃は使用できなかった。クマは立てこもって暴れ回り、ハンターが麻酔銃を放って命中したものの、効果がなかった。専門家は、想定外の場所で、緊急銃猟を行う難しさを指摘する。
映像は市が今月9日に開示。緊急銃猟の実施が決まった6月2日に市職員が現場で撮影した。可燃性のあるスプレー缶やガス給湯器があり、麻酔銃を使うことになった。
狩猟免許を保有する公務員「ガバメントハンター」ら職員は、安全確保のため車で屋内に乗り入れ、午後2時過ぎ、窓の隙間から麻酔銃を構えた。職員がクラクションを鳴らすと、体長約1メートルのクマが突然物陰から現れ、車に向かって突進してきた。麻酔銃の引き金を引くと、投薬器が尻付近に当たった。
2日朝にドローンで撮影された映像には、工場の敷地内を逃げ回る姿も。3日夜、窓の鍵を開けて工場の外に逃走した。