岩屋毅前外相は8日、共同通信のインタビューに応じ、9月下旬に中国・北京で王毅外相と会談した際、日中関係の修復に向けて「1972年の日中共同声明を両政府が正式に再確認する」ことを提案したと明らかにした。「新型軍国主義」との対日批判に関しては「戦後80年の平和国家の歩みを丸ごと否定された印象で、日中関係を大切に考える人まで遠ざける」と苦言を呈したという。
台湾有事を巡る高市早苗首相の国会答弁に中国は反発し、政府間対話が停滞している。岩屋氏は貿易・経済交流の窓口を担う日本国際貿易促進協会(国貿促)会長として訪中し、何立峰副首相や王氏と個別に会談した。
共同声明で日本は、台湾を領土の不可分の一部とする中国の主張を「十分理解し、尊重」するとした。日本政府は首相答弁後、声明で示した立場に変更はないと説明したが、中国側は「ごまかしている」などと反発。答弁が関係の「政治的基礎」を壊したと非難した。
岩屋氏は王氏に、日本は台湾を巡る立場を変えたわけではないと伝え、答弁撤回は「政治的ハードルが高い」と説明した。(共同)