顔面を狙われ、生命に関わる重大な外傷となり得るクマ被害。秋田大(秋田市)はこのほど、外出時に気軽に身に着けられ、特殊な素材を使った専用の帽子の開発に乗り出した。治療する秋田大病院の知見を生かし、重傷にならないことを目指す。研究開発の費用に充てるため、クラウドファンディング(CF)で資金を集めている。
クマは威嚇や攻撃をする際に「立ち姿勢」となることが多い。約30年にわたり150人以上の治療を担う秋田大医学部付属病院高度救命救急センターによると、2023~25年に治療を受けた43人のうち約9割が顔面の骨折や失明などの損傷を負い、半数以上が緊急手術をしている。
秋田大は地元企業と帽子の開発を進める。鋭い爪や牙が貫通しにくい素材でできた厚い生地を想定し、襲われた際に受ける衝撃を吸収できるようにする。日常生活でかぶりやすいように、デザインにもこだわる。
顔面への攻撃で致命傷を負うことを避けるためには手で頭を抱えてうずくまるのが有効とされる。その場合を想定し、手へのダメージを抑える手袋も開発する予定。