北九州市小倉北区で2017年、アパートが全焼し住人の男性6人が死亡した火災で、殺人や現住建造物等放火などの罪に問われた元住人の無職井上浩二被告(58)は5日、福岡地裁小倉支部(三芳純平裁判長)の裁判員裁判初公判で「私は関係ありません」と起訴内容を否認した。24年に逮捕、起訴されていた。
公判前整理手続きの結果、主な争点は事件性と犯人性。検察側は冒頭陳述で「高火力バーナーで可燃物に広範囲に放火したと考えられる」と指摘し、当時の自宅から現場まで複数の防犯カメラに写っていたと述べた。
弁護側は、火災は放火だとは限らないと反論。一部の防犯カメラ映像は本人だと認めた上で、現場には行っておらず、アパートに住んでいたのは火災前年の約1カ月だけで動機もないと訴えた。
起訴状によると、17年5月7日午後11時10~15分ごろ、住人16人のうち14人がいた「中村荘」に1階出入り口から侵入。住人が死亡するかもしれないと認識しながら、ガストーチのような物で火を放って木造モルタル2階建てを全焼させたとしている。