本州の限られた山地に生息し、生態にも謎が多いことから「幻のモグラ」とも言われるミズラモグラを、世界自然遺産・白神山地で初めて確認したと、弘前大の研究チームが3日までに発表した。青森県内の推定生息域はこれまで八甲田山系と岩木山の一部のみだったが、青森、秋田両県にまたがる白神山地全域に分布する可能性が浮上。チームは「生息域が大きく塗り替えられるかもしれない」と期待する。
ミズラモグラは日本固有種の小型のモグラ。主に本州中部や近畿、東北地方の山地に生息し、環境省のレッドリストでは、準絶滅危惧種に指定されている。モグラの捕獲は地中にわなを仕掛けるなど労力がかかり、調査が難しい事情がある。
2019年6月、青森県西目屋村の世界遺産区域内の散策道で、体長約9センチ(尾を含めた全長約11センチ)の死んだモグラを研究員が発見。昨年になって別の研究者の指摘を受け詳しく調べた結果、下顎の歯並びの特徴からミズラモグラと確認された。
主要な生息地の一つとされる青森県内でも20例ほどしか確認記録がない。