熊本県で最大震度7を観測した地震から2カ月となった28日、壊れた建物を所有者の申請により自治体が撤去する「公費解体」が甲佐町で始まった。25日時点でなお9市町に避難所があり計1514人が身を寄せる。在宅や車中で避難生活を続けている人も多く、行政が実態を把握し支援につなげられるかどうかが課題となる。県は28日、復旧・復興本部会議を開き、木村敬知事や職員らが犠牲者に黙とうした。
甲佐町では全壊した木造住宅の取り壊しが重機や手作業で始まった。様子を見守った住人の建設業園田恵二さん(67)は「解体が早く進みありがたい。家族との思い出が詰まった場所なので寂しさもある。一生この家で暮らすものと思っていた」と言葉を詰まらせた。
県によると、所有者が申請する公費解体は、2016年の熊本地震より10日ほど早まった。既に、自治体判断で二次被害の恐れがある建物を取り壊す緊急公費解体は行われていた。解体が必要となるのは推計6千~1万3千棟で、撤去完了は27年12月になる見通し。