総務省消防庁は、119番通報の内容を人工知能(AI)で分析し、救急車や消防車の出動を指示する消防指令センターの指令員に対応を助言する取り組みを始める。高齢化に伴い通報件数は増加傾向で、指令員の業務負担を軽減する。2027年度からモデル事業を行い、本格実施に向けて課題を洗い出す。27年度予算の概算要求に関連経費を盛り込んだ。
具体的には、通報内容をAIが分析し、現場の詳しい住所や、病人やけが人の意識の有無など確認すべき事項を指令員に文字で助言する。通報内容をAIが文字化するので指令員の記録作成の負担も減る。将来的には、通報への自動応答も視野に入れる。
救急車を呼ぶかどうか迷った時に相談する電話窓口「#7119」にもAIを活用。AIが内容を分析し、相談員に症状の緊急度などを助言したり、症状に合った病院を提案したりする。
高齢化や熱中症の増加により、09年に約512万件だった全国の救急車出動件数は、24年に約771万件まで増え、過去最多を更新。搬送された人のうち65歳以上の高齢者が63・3%を占めた。