太平洋戦争で沖縄県出身の父と引き離されてフィリピンに残り、日本国籍を今年回復した日系2世の賀数アデライダさん(90)が20日までにオンライン記者会見し、沖縄にあるはずの父の墓や親族の情報提供を呼びかけた。「離れ離れになった家族がつながれるよう助けてほしい」と述べ、年内にも墓参りのため初めて沖縄を訪れたいとした。
父の昇さんは戦前フィリピンに移住し、ココナツ油の売買に従事。戦中は通訳として旧日本軍に協力した。終戦前に長男の昇一さんと共に米軍の捕虜となり、沖縄に強制送還された。アデライダさんはフィリピン人の母、他のきょうだいとフィリピンに残された。
昇さんは「皆を呼びたい」と手紙で伝えていたが、1951年に死去を知らせる手紙が届いた。昇一さんは70年代にフィリピンに移り住み92年に死去。沖縄の親族の連絡先も、父の墓の所在も分からなくなった。
アデライダさんは、フィリピン日系人リーガルサポートセンター(東京)に連絡。那覇家裁に戸籍を作る許可を申し立て、認められた。情報提供は同センター、電話03(6709)8151。