労働基準法改正に向けて議論する労働政策審議会の分科会が16日、開かれた。高市早苗首相が労働時間の規制緩和に意欲を示す中、労使の代表らが今秋以降、裁量労働制を中心に多様な論点で意見を戦わせる。働き方の行方が決まる場となり、緩和に前向きな経営側と、長時間労働を懸念する労働側の対立も予想される。
厚生労働省であった分科会では、主要論点として裁量労働制のほか「変形労働時間制」や「勤務間インターバル」、副業・兼業などが示された。この日が「事実上、議論のキックオフ」(厚労省関係者)とされ、今後はそれぞれの論点について話し合う。
裁量労働制は実際の労働時間ではなく、一定時間働いたとみなして賃金を払う仕組みだ。現在はデザイナーや記者といった「専門業務型」と、企画や立案などを担う「企画業務型」の2種類があるが、首相は2月の施政方針演説で見直しに言及。経団連は適用対象の拡大を求めている。
一方で「定額働かせ放題」との批判も根強く、分科会で労働者側は、長時間労働を引き起こしかねないとして反対を表明した。