血友病の治療薬を開発し、米国で最も権威がある医学賞「ラスカー賞」の臨床医学部門に選ばれた中外製薬の服部有宏元参与(66)、北沢剛久参与(57)、井川智之研究本部長(49)が10日午前、東京都内で記者会見した。研究を統括した服部氏は「改めて感じるのは、創薬が大変やりがいのある仕事ということだ。若い研究者には、ぜひ創薬に挑戦してほしい」と述べた。
基礎医学部門には睡眠をつかさどる脳の神経伝達物質「オレキシン」を発見した筑波大の柳沢正史教授(66)が決まり、日本人が二つの部門で選出された。柳沢氏は10日午後に筑波大で会見。ラスカー賞はノーベル賞への登竜門とも言われ、ノーベル生理学・医学賞を受賞した京都大の山中伸弥教授が2009年に選ばれている。
服部氏らは、血液が固まりにくい血友病の治療薬「ヘムライブラ」を開発。血友病では、出血を止めるために必要なタンパク質が欠乏するが、その働きを特殊な抗体で代替させる。この抗体は一つで血液凝固に必要な2種類の標的に結合して、橋渡し役として働く。