最近の長期金利の上昇により、信用金庫や信用組合が保有する国債の含み損が膨らむ恐れが強まっているとして、金融庁が点検に乗り出すことが3日分かった。国債は金利が上がると価格は下落する。長期金利が3%を超え30年ぶりの水準となる中、経営が揺らぐ懸念があると判断した。財務が一定程度悪化すれば金融庁は行政処分を出せるが、それに先立つ点検で健全経営に向けた自主的な対策を促す。
財務局などと協力し、信金・信組など計約400の地域金融機関を点検対象とする見通し。順次着手し、来年3月までの完了を目指す。国債の保有量が多い信金から優先的に実施する方針だ。国債保有量の増減理由を聞き取るほか、損失を計上する場合は処理方針を確認する。
国債は価格が下落すると、会計上は含み損として扱う。含み損が膨らんでも保有し続ければ損失は生じないが、資金運用の効率が落ちる恐れがある。手元資金確保のために売却すれば損失が確定し、経営を圧迫する要因になる。