農林水産省は2日、米国産の生鮮ジャガイモの輸入解禁に向けた手続きの進捗を生産農家らに報告する説明会を、北海道の最大産地・十勝地方の帯広市で開いた。病害虫が付着したまま流通することへの懸念が農家に根強く、今後手続きの最終工程に入るのは拙速だとして、慎重な検討を求める声が上がった。
説明会は非公開で、農家ら約340人が参加。出席者によると、病害虫が国内に流入するリスクなどから解禁に反対する意見が大半だった。説明会後に取材に応じた市内の農家牧野尚宏さん(50)は「急に議論が始まり、拙速だ。農家の切実な思いをしっかりと受け止めてほしい」と訴えた。
輸入解禁の検討は2020年、米側の申し入れがあり、農水省が手続きを開始。今年8月、米側との検疫措置の協議が必要な病害虫として21種を特定したとし、9月1日から産地で説明会を始めた。
現在は三つある工程の真ん中だが、各地の説明会後、9月にも手続きが前進して最終工程「病害虫のリスク管理」に入る見込み。輸入解禁まで数年かかるとみられる。