富山交番襲撃、二審も遺族敗訴

名古屋高裁金沢支部

 2018年に富山市で起きた交番襲撃事件で、奪われた拳銃で警備員中村信一さん=当時(68)=が射殺されたのは富山県警の初動対応に不備があったためだとして、中村さんの妻が県に約2600万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、名古屋高裁金沢支部(大野和明裁判長)は2日、請求を退けた一審富山地裁判決を支持し、妻側の控訴を棄却した。

 大野裁判長は判決理由で、現場に最初に到着した警察官が拳銃の奪取に気付かなかったことについて「過失があったと言わざるを得ない」と認定。一方、この時点で中村さんらに危険が切迫しておらず、この警察官が拡声器などを使って周辺に警告するなどして被害を回避できた可能性があったとは言えないとした。

 その上で「県警の対応は事後的に見れば十分なものであったとは到底言えないが、中村さん死亡の主な原因は常軌を逸した犯人の行動と、警備員の服を着ており警察官と誤認された不運と言う他ない」と指摘し、県の賠償責任を認めなかった。

 事件は18年6月に発生した。

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