【サンパウロ共同】中米ニカラグアで通算5期目を務める反米左派オルテガ大統領(80)が「もう選挙は実施しない」と宣言、独裁体制強化を鮮明にしている。国際社会から非難が集まり政権側は軌道修正したが、オルテガ氏は大統領任期の延長も画策。来年に見込まれていた大統領選の行方は不透明となっている。
オルテガ氏は左翼ゲリラ出身。7月19日に演説で「米国の支援を受けた政党が政権に復帰することはない」と述べ、選挙を行わない方針を示した。前回2021年の大統領選は野党候補を拘束した上で実施した。
政権の強権的姿勢は年々強まっており、18年には反体制デモを武力制圧して300人以上が死亡、80万人以上が国外に逃れる事態に発展した。25年には国連人権理事会や国際移住機関(IOM)、国連教育科学文化機関(ユネスコ)などからの脱退を表明している。
オルテガ氏の発言を受け、ルビオ米国務長官は7月21日、X(旧ツイッター)で「独裁政権が抑圧を強め、米国の安全保障を脅かす不安定な状況をつくるのを見過ごすわけにはいかない」と反発した。