声優らの声が人工知能(AI)で生成される被害が相次いでいる問題を受け、法務省は7日、声も氏名や肖像と同様に個人の人格の象徴であると明記した「解釈指針」を公表した。商業的価値を独占するパブリシティー権や、人格権に由来する「みだりに利用されない権利」による保護の対象になると強調。声の特徴を似せた偽動画を交流サイト(SNS)で公開し、収益を得ることは権利侵害になるとした。
声の権利を明示した法律はなく、声優らが対策の必要性を訴えていた。指針は権利を侵害された人の救済と予防の後押しになると期待される。
指針は複数の想定事例を列挙。声優や歌手の声で歌わせた音源を無断で生成し、公開した場合はパブリシティー権侵害になり得ると明示した。パブリシティー権による損害は財産的損害や、権利侵害がなければ得られていた「逸失利益」が中心になるとし、違法行為が確認されれば損害賠償請求や、サイトから削除するなどの差し止め請求ができるとした。
芸人が氏名を明らかにした上で披露する物まねや声まねはパブリシティー権侵害には当たらないとした。