民事訴訟で人工知能(AI)を補助的に活用する可能性を検討している最高裁が、早ければ2027年度にも、過去にあった実際の訴訟の確定記録を使った本格的な検証に着手する方針であることが6日、関係者への取材で分かった。これまでの検証は模擬の記録を用いたが、現場の実務により近い形で行う。セキュリティー面での配慮など、導入に際しての課題を洗い出したい考えだ。
最高裁は今年1~2月、模擬の訴訟記録を用意し、現役裁判官らが「ジェミニ3プロ」や「ノートブックLMプロ」など三つのAIサービスを使った検証を行った。
その結果、大量の主張書面の要約や訴訟の全体像の迅速な把握などに活用の余地があると確認。一方、重要な事実や証拠の拾い漏れや、裁判官がAIを過度に信じてしまうリスクがあるとして、あくまで裁判官による補正を前提にした活用が必要だとした。
関係者によると、実際の裁判では事実関係や争点が複雑な事件や、当事者の主張に精査が必要になる事件もあり、確定済みの訴訟記録を使ったほうが有用だと判断した。