福岡県で技能実習生として働いていたフィリピン人女性(29)が、妊娠を理由に帰国を迫られるなどマタニティーハラスメントを受けたとして、実習先や監理団体などに約640万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決で、福岡地裁小倉支部は4日、「強制的に雇用関係を終了させるとの発言を行い、帰国同意書に署名させた」とし、未払い賃金を含む約310万円の支払いを命じた。
千賀卓郎裁判長は判決理由で、妊娠した場合、実習先や監理団体などは実習が継続できるよう必要な措置を取る義務があるのに、継続が可能かどうかや、そのための手続きなどの調査を全く行わなかったと指摘した。
判決によると、女性は2019年に来日。21年5月、当時の監理団体理事に妊娠していることや、出産後は契約期間満了まで働きたいと伝えた。以降、実習先などから技能実習の中断を告げられて帰国を勧められ、女性は自身の意に反すると訴えた上で、帰国同意書へ署名した。