大阪公立大などのチームは30日、貧困や虐待によって家庭で暮らせない子どもを受け入れる「養育里親」「養子縁組里親」「親族里親」の各制度の認知度を一般市民に調査したところ、「内容を知っている」と回答した人はいずれも2割未満だったと発表した。
チームの伊藤嘉余子大阪公立大教授(児童福祉)は「制度を広報するだけでなく、経済的支援や相談体制など行政の支援を分かりやすく示し、安心して里親になれる環境を整えることが重要だ」と指摘している。
こども家庭庁によると、親と暮らせない子どもは全国で約4万2千人。多くは乳児院や児童養護施設で生活している。自己肯定感や安心感を育むため、児童福祉法では里親による家庭養育を推進するが、2025年3月時点の委託率は全国平均で26・3%にとどまる。
調査は、里親制度の普及に取り組むNPO法人「日本こども支援協会」(大阪市)と今年4月末にインターネットで実施。20~60代の男女5194人から回答を得た。法的な親子関係にはならず一定期間受け入れる「養育里親」の認知度は14・6%、子どもを養子として迎える「養子縁組里親」は19・7%、親族の子どもを養育する「親族里親」は10・2%だった。