騒がしい環境で子どもが他の人の声を聞き取る力がどの程度あるのかを判断する指標を、同志社大などの研究チームが確立し、28日までに日本音響学会誌に発表した。聴力検査で異常は見つからないが騒音下での聞き取りが難しい「聞き取り困難症(LiD=リッド)」の早期発見に活用できる可能性がある。
LiDは国内に約120万人の当事者がいるともいわれ、症状は個人や周囲の環境によって異なる。学校など集団生活で先生や友達の声を聞き分けるのが難しい子どもは一定の人数がいるとみられるが、早期に発見できれば教室の席を先生に近づけるなどの配慮が効果的だ。ただ、年齢ごとの聞き取り能力を測る指標は日本にはなかった。
チームは、幼稚園や保育所の年長から小学6年までの子ども計714人に「いぬ」や「ひさしぶり」など短く簡単な単語を約10分間聞き取らせるテストを実施。駅の雑踏音を混ぜたり、左右の耳に別々の単語を流したりした結果、正答率は学年が上がるほど向上した。
正答率の分布を元に、学年ごとに能力を測る指標を確立した。