2012年まで約7年間、宮内庁長官を務めた羽毛田信吾さん(84)が9日までに共同通信の取材に応じ、現行の皇室典範は「二つの構造的な欠陥がある」との認識を述べた。皇位継承を男系男子に限る1条と、女性皇族が結婚により皇室を離れるとする12条の規定を指し、1条については「これだけでは将来、皇室が絶える危険性が高い」と指摘した。12条は「皇族数が減り、皇室活動に支障をきたす」とした。
政府の典範改正案は1条を維持し、12条は削除する一方、旧宮家の男系男子を養子に迎える規定を新たに盛り込んだ。羽毛田さんは現行典範が養子を禁じていることは「構造的欠陥とは認識していない」と述べた。欠陥はあくまで1条と12条であり、養子案はそれに対応する選択肢の一つに過ぎず「次元が違う」と話した。
羽毛田さんは旧厚生事務次官から01年に宮内庁次長となり、05年4月に長官に就任した。同11月、小泉政権下の有識者会議は、女性・女系天皇を認め、継承順は男女を問わず「長子優先」とする報告書をまとめた。