古事記で「この世」と「あの世」の境目として描かれる松江市東出雲町揖屋の黄泉比良坂で21日、亡くなった大切な人への手紙を奉納し、火にくべる「たき上げ」が行われた。この1年間に集まった「天国への手紙」は約8千通。訪れた約70人が立ち上る煙を見つめ、手を合わせた。
毎年6月に行われ今年で10回目。現地に設けられた専用ポストの他、郵送でも受け付けている。
母を亡くした北九州市小倉北区の渡辺美恵さん(67)はたき上げを見届け、「いまだに母のことを思い出します」と涙ぐんで思いを語った。
黄泉比良坂は、イザナギが亡き妻イザナミを追って黄泉の国を訪ね、変わり果てた姿に驚き逃げ出した際に巨石で現世との境をふさいだ伝説の地。