沖縄戦跡、文化財指定は3%以下

沖縄戦で日本軍の中枢となった「第32軍司令部壕」の第5坑道入り口=5月、那覇市

 沖縄県の戦争遺跡のうち、自治体が文化財に指定した史跡などは、4月時点で3%以下であることが20日分かった。戦跡は千カ所超が確認されている一方、文化財指定によって改変に制限がかけられたのは29件。自治体の人手や、指定後の維持管理に充てる財源の不足が背景にある。戦後81年で戦争体験者が減少し「物言わぬ語り部」である戦跡を保存、継承する重要性が高まる中、指定遅れが悪影響を及ぼす恐れがある。

 沖縄は23日、太平洋戦争末期の沖縄戦で組織的戦闘が終わったとされる「慰霊の日」を迎える。

 県内には、住民らが避難したガマ(自然壕)や旧日本軍の遺構、砲弾の跡が残る建物などが多い。県は2014年度までに戦跡を集計し、沖縄戦前の物も含め1077カ所を特定。うち145カ所は貴重なため文化財指定を優先すべきだとして、16年から各市町村に協力を依頼してきた。

 ただ16年以降の指定は8件。多くが民有地にあり、所有者の同意が不可欠なことに加え、指定に必要な測量などを行う自治体の人員不足も課題となっている。

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