北海道・知床半島沖で2022年、観光船「KAZU 1(カズワン)」が沈没し乗客乗員計26人全員が死亡、行方不明となった事故で、業務上過失致死罪に問われた運航会社社長桂田精一被告(62)に、釧路地裁は17日、求刑通り禁錮5年の実刑判決を言い渡した。被告は事故時に乗船していなかったが、判決は、悪天候の予報が出ており乗客が死亡する恐れがあったことを「容易に予見できた」とした。
水越壮夫裁判長は判決理由で、事故当時の風の強さと波の高さは運航基準を明らかに超えると予想でき、桂田被告も認識できたと指摘。出航を中止せず、漫然と航行させた過失により船を沈没させたとした。
昨年11月に始まった公判で検察側は、重大な注意義務違反があったと主張。弁護側は、沈没につながるハッチのふたの不具合を知らされていなかったなどとして無罪を訴えていた。
事故は22年4月23日に発生。起訴状によると、悪天候が予想され、出航中止を船長に指示するなど、危険を未然に防ぐ注意義務を怠り、船の沈没を招き、乗客24人と乗員2人を死亡させたとしている。