「虚偽論告」賠償命令が確定へ

 名古屋地検検事が有利な証拠を隠して虚偽の論告をしたため詐欺罪で有罪判決を受けたとして、その後逆転無罪となった男性(63)が国家賠償を求めた訴訟を巡り、地検は12日、検事の訴訟進行を違法と認め国に110万円の賠償を命じた名古屋地裁判決の控訴断念を表明した。判決が確定する。

 5月29日の地裁判決は、担当検事が起訴状の記載内容と矛盾する証拠の存在を知っていたと指摘。訴因変更などをせず訴訟を進め、論告した点を「検察官の個人差による判断の幅を考慮に入れても、なお行き過ぎで合理性を肯定することができない」とした。

 名古屋市に住む男性は2018年に3千万円を詐取したとして、詐欺罪で翌年、起訴された。一審判決は執行猶予付きの有罪だったが、二審はこれを破棄、地裁に審理を差し戻した。地裁の差し戻し審は23年、無罪を言い渡し、確定した。

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