殺虫剤事故公表望まずは「うそ」

殺虫剤入りのペットボトルが置かれていた状況を再現する遺族=4月、宮城県石巻市

 宮城県石巻市で昨年6月、80代男性が市配布の殺虫剤を誤飲し死亡した事故で、遺族が5日までに共同通信の取材に応じた。市が事故を公表しなかった理由として「遺族の意向」を挙げていることに対し「公表を望んでいないというのはうそだ。いまだに謝罪もなく、事故をなかったことにしたいのか」と反論した。

 この地区では市が用意した一斗缶の殺虫剤を町内会がペットボトルに小分けし、戸別配布していた。男性は1人暮らしだった。市は取材に「遺族の意向と警察の捜査があるため公にはしなかった」と説明している。

 遺族には当初、市から何の説明もなかった。知人に仲介を依頼し、事故3カ月後の昨年9月、地区を所管する支所の幹部と初めて面会。その場で「捜査中なので公表できない」と伝えられた。

 県警が死因を殺虫剤の中毒死と特定した同12月に事故が公表されると思ったが、動きはなかった。翌年2月に支所幹部に「公表はしないのか」と尋ねると、公表までには役所内の段取りに時間がかかると説明を受けた。

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