【バンコク共同】国際犯罪組織が遠隔で洗脳した人を協力させ、誘拐を装う「バーチャル(仮想)誘拐」事件がタイで起きた。被害者は香港の大学生の女性(21)で、ホテルの一室で自ら体を縄で縛って拘束されたかのような動画を撮影。組織は女性と直接接触せず、オンラインで動画を受け取り家族に転送し、身代金を要求した。
タイ警察のタッチャイ副長官が3日に記者会見し「仮想誘拐は各国で発生が報告され始めている犯罪組織の新たな手法だ」と警戒を呼びかけた。
発表によると、女性は組織の手引きで1日に香港からタイの首都バンコクに到着し、ホテルに1人でチェックインした。縄やナイフ、体に塗る染料を購入し、虐待を受けて拘束された状況を演出した。動画は自分で撮影したとみられる。
女性の父親が通信アプリで犯罪組織とみられるアカウントから身代金300万香港ドル(約6100万円)の要求を受け、香港警察に相談。タイ警察が居場所を特定して部屋に突入し1人で滞在していた女性を保護した。