教義で治療拒み差別と熊本大提訴

熊本市の熊本大病院=2日午後

 教義により輸血を受け入れないことを理由に、熊本大病院が治療や手術を断ったのは差別的で違法だとして、熊本県に住む宗教団体「エホバの証人」信者6人が、計1980万円の損害賠償などを求め熊本地裁に提訴していたことが2日、分かった。同種訴訟は滋賀医科大や名古屋市立大相手にも起こされている。

 熊本大病院は、輸血が必要な事態が想定される際に拒否する場合には、他の医療機関での診療や転院をお願いしているとの方針を掲げ、ホームページでも公表している。

 訴状によると、6人は2021年以降、手術や組織検査などに際し輸血同意書への署名を求められ、信者であることを理由に署名を拒否。同病院での治療継続ができなくなり、一部は福岡県の病院で受診や手術をすることになったとしている。

 原告側は精神的苦痛を被ったと主張。宗教を理由に差別的に扱われたとし、法の下の平等を定めた憲法14条や、正当な理由なく拒んではならないと定めた医師法などに違反していると訴えている。

 熊本大は取材に「係争中のためコメントは差し控える」と答えた。

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