埼玉県立小児医療センター(さいたま市)で白血病患者5人が抗がん剤の髄腔内注射後に神経症状を発症し、うち1人が死亡した問題で、同センターは27日、外部有識者らによる医療事故調査委員会の会合を開き、神経症状の原因とみられる薬剤「ビンクリスチン」の混入を防止する対策を取りまとめた。一方、委員からは、薬剤混入の原因特定は困難だとの意見があったという。
会合後、岡明病院長が県庁で記者会見し、医療事故調査委としての検証を終えたとした。委員らによる議論を踏まえて文言や表現を整理し、再発防止策を含んだ報告書を後日取りまとめる。抗がん剤の髄腔内注射の再開については「遺族らに説明した上で、県や厚生労働省などに報告してから考えたい」と述べるにとどめた。
小児医療センターを巡っては、2025年1月以降に抗がん剤の髄腔内注射を受けた患者5人が神経症状を発症し、うち10代男性が死亡、別の患者2人が重体となった。センターが調査した結果、事件と事故両面の可能性があるとして、今年3月10日に県警へ届け出た。