茨城県古河市の介護老人保健施設で2020年、男性入所者2人に点滴器具から空気を注入して殺害したとして、殺人罪などに問われた元職員赤間恵美被告(40)の裁判員裁判が21日、水戸地裁で開かれた。検察側は2人目の被害者に関する論告で「立証してきた事実が全て当てはまる状況は限定的だ」とし、殺害し得たのは赤間被告以外にいないと主張した。
検察側によると、1人目の被害者に対する殺人罪などと併せ6月18日に求刑する。赤間被告は無罪を主張。
検察側は論告で、亡くなった吉田節次さん=当時(76)=の容体が急変した直前、ベッドのそばで赤間被告がシリンジ(注射筒)を動かしているのを施設職員が目撃していたと指摘。CT画像の解析で、心臓と血管内の空気の量について、確実に気体とみなせるのは約25ミリリットル、気体の可能性がある部分を含む最大値は約60ミリリットルと明らかにした。
弁護側は気体が致死量を大きく下回ることや、司法解剖した医師の「死因確定は困難」といった証言を踏まえ死因は不明だと訴えた。