【ジュネーブ、パリ共同】大西洋を航行中にネズミなどの齧歯類が媒介する「ハンタウイルス」の集団感染の疑いが出たクルーズ船「MVホンディウス」は9日、受け入れ先となるスペイン領カナリア諸島のテネリフェ島への航行を続けた。世界保健機関(WHO)やスペインメディアによると、10日朝(日本時間同日午後)にも到着の見通し。
運航会社によると、船には日本人乗客1人を含む約150人が乗っている。船内で体調不良を訴える人はいないという。
船はまずテネリフェ島沖に停泊し、乗客らを小型船で岸に移送。10~11日にかけて健康状態の検査が行われ、問題がないと判断されれば、それぞれの出身国が手配する航空機で帰路に就く。帰国後は各国の当局が健康状態のチェックを続ける方針。
テネリフェ島では住民らから感染への懸念が出ているが、スペインのガルシア保健相は「地元住民との接触は一切ない」と強調。WHOのテドロス事務局長も地元住民に宛てた書簡を発表し、乗客らの移動経路は生活圏から隔離されているとして、不安の払拭に努めた。