研究者は年を取ると既存の知識を組み合わせるタイプの論文が増え、常識を塗り替えるような革新的な成果は減っていくことを大規模データの解析で示したと、米国と中国の研究者が7日付で米科学誌サイエンスに発表した。ベテラン研究者がチームを率いると、論文で引用する文献が古くなる傾向もみられた。
年長者は駆け出しの頃に得た知識に引きずられるほか、年と共に責任が重くなり、論文審査など役割も増えることが影響しているとの見方を示した。チームは若手の登用や、若手主導の挑戦的な研究を評価するなど、年長者に偏らない支援が重要だと指摘した。
今回利用したのは、2020年までの60年間に3本以上の論文を発表した約1250万人のデータ。後続の研究に多く引用され、それ以前の研究が参照されなくなる「革新的な成果」の論文が出る確率をキャリア40年以上の約6万4千人について解析すると、最初の論文を発表してから時間がたつほど下がっていた。一方、既存の知識を結び付ける新たな視点を提供する論文は増えていた。